はじめに
起業・副業に興味があるけれど、何を準備したら良いか、何から手をつけたら良いか迷っている人も多いのではないでしょうか。この記事はコワーキングスペースTSUKURIBA運営者(現:ウェブ制作会社代表)が、7年前の個人創業時を振り返って、「準備して良かったものや必需品」「意外となくても良かったもの」を紹介することで、少しでも起業・副業のヒントになればと思い執筆したものです。
業種や事業規模によって全然話変わってきます。自分のケースを簡単に表にしてますので参考までに。
業種 | ウェブ制作(デザイン・コーディング) |
事業規模 | 個人事業(専業フリーランス) |
従業員数 | 0名 |
事業経験 | 未経験(ウェブ系スクール卒業程度) |
創業時利益目標 | 継続的に月30万円 |
それでは、創業時に必要だったものを重要度の高いもの(★★★)から、順に紹介していきます。
1.【重要度★★★】発注者の確保
仕事がなければ何も始まらないということで、仕事の請け負い先の確保が最優先事項です。
1-1.クラウドソーシングサービスの登録
すぐに仕事が欲しい時は、「クラウドワークス」「ランサーズ」などでコンペやプロジェクトに応募してました。今だと「ココナラ」の方が良かったりするのかもしれません。持っている経験・技術に関係なく募集しているプロジェクトもあったので、時間さえあれば出来そうなものから始めてみるのがおすすめです。特にデザイナー・ライター・エンジニア志望の人は相性が良いサービスです。
上記のようなクラウドソーシングサービスだけで事業が成り立つ人もいますが、自分は「暇な時、すぐ仕事欲しい時」に限定して利用してました。
1-2.ホームページ作成
仕事を発注したい人からすると、受注者の実績(品質・料金・納品スピード・対応の良さ(人柄など))が分かる材料が必要です。ホームページから集客できれば勿論良いですが、事例集(ポートフォリオ)的な位置付けとしてあった方が良いです。
ウェブサイトが完成したら、制作会社にメールを通じて売り込んでいくやり方もありますが、正直これはあまりお勧めしません。というのも、この手のメールは制作会社には毎日のように届くので埋もれてしまいがちだからです。よっぽどタイミング良くメール送れるか、開封率を上げるようなノウハウがないと厳しいです。
自分の場合は、ホームページを通じてフリーの営業・ディレクターと知り合ってそこから継続的な受注に繋がり、売上の柱になったので振り返ってみるとウェブサイトは必須でした。
2.【重要度★★★】仕事をする環境
創業時はとにかく固定費を抑えたかったので、最初は自宅で作業してました。これは在宅ワークの向き・不向きもありますが、自宅では誘惑が多すぎて生産性が全く上がリませんでした。朝起きたままの格好で夜になってたりすることも多く、仕事モードに切り替えることが苦手でした。
カフェで仕事したりしましたが、今度は周囲の音が気になるのと、ノートPC一台で別モニター置けないので、カフェからも足が遠のくことに。起業から2年目で月3万円でシェアオフィスを借りました。結果、固定費は上がってしまったものの、打ち合わせ場所が確保できて、オン・オフの切り替えも出来るようになったので在宅ワーク向きでなかった自分の性格的には正解でした。
3.【重要度★★】コミュニティ(人との繋がり)
「人の集まるところに仕事やお金が集まる」というのは身を持って経験しています。また、人に会っていると、自分が予想しない展開があったり、思わぬところから声が掛かったりします。直接仕事に繋がらなくとも刺激になるし、第三者の視点が入ることで気付くこともあります。コミュニティに対して過度な期待をせず、縁を大切できる人には効果大だと思います。
異業種交流会的なものが苦手でしたが、たまにビジネスセミナーに参加したり、シェアオフィス等を利用したりで、ゆるい繋がりを持つことで、独りで塞ぎ込むことも減ると思うのでお勧めです。
4.【重要度★★】会計ソフト
フリーランスの大変なところは、会計処理まで自分でやらなければならないところです。特に起業したての頃は、会計士・税理士に依頼する余裕もなく、自力で経費や請求関連をまとめるのに苦労すると思います。
見積書・請求書関連は「Misoca」、会計処理は「freee」。これでだいぶスマートに月次処理・確定申告書類の準備までできちゃいます。
5.【重要度★】継続的な学習
ほとんどの場合、フリーランスはスキル・ノウハウの切り売りになります。どういうことかというと、企業は社員の成長を見越して仕事を任せたりしますが、基本的には外注先には投資しないです。AさんとBさんが振り先候補の場合、スキル以外の条件がほぼ同じなら、企業は高いスキルを持ち合わせた人に振るだけです。
常に新しい情報にアンテナを張り、スキルアップしていくことが必要です。とはいえ、既に相対的に高いスキルやノウハウを持っていれば問題ないケースもありますし、将来的な不安の部分になるので、起業時の優先度は低めに設定しました。
6.【重要度★】事業計画
起業時、まずしっかり事業計画の策定から取り掛かりましょうと創業セミナーなんかで言われると思いますが、ざっくり当たりをつける程度で良いと思ってます。理由としては、
- ほとんどの場合、計画通りにはいかない
- 頭でっかちになり身動きが取れなくなってしまいがち
主には上記2点です。事業が具体的にイメージ出来ている場合、資金調達が必要な場合を除いて、計画を立てても絵に描いた餅になってしまうと思います。まず走り出してから「収支の傾向を把握→計画・目標に盛り込む→数ヶ月してから見直す」でもいいんじゃないでしょうか。
計画に時間を掛けるよりも、どこまでリスクを許容できるか、自分の性格を踏まえてやった方が良いこと、避けるべきことを書き出したり、撤退判断の線引きをある程度決めておく方が重要です。
まとめ
今回は、起業時に必要なもの・不必要だったものを完全に個人の主観で紹介しました。成功例を紹介しているわけではないですし、これらが全て合致する人はいないと思いますが、何か少しでもヒントやきっかけになれば嬉しいです。
書きながら、「他の人はどうなんだろう」と気になってきましたので、別の業種の方にインタビューして記事にしてみたいと思います。